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タイトル |
小腸の内視鏡検査について |
日付 |
2025-09-04 |
内容 |
小腸の内視鏡検査について 小腸は、口や肛門から離れており、また5-6mと非常に長い臓器であることから、内視鏡での観察や治療が困難でした。しかし、ダブルバルーン内視鏡(Double-balloon endoscopy: DBE)とカプセル内視鏡(Capsule endoscopy: CE)を用いることで患者様の苦痛や負担が少なく観察や治療が可能となってきており当院でも導入しています。
【ダブルバルーン内視鏡】
.jpg) ダブルバルーン内視鏡(DBE)は内視鏡と外側に装着するオーバーチューブの両方に2つの風船(バルーン)が付いており、バルーンを拡張することによって腸管を固定し、交互に挿入と短縮を繰り返し、尺取り虫のように内視鏡を奥に進めることが可能で全長5-6mの長い小腸を観察することができます。また、内視鏡から道具を出して、小腸にある病変でも、止血処置を行ったりポリープを切除したりすることも可能です。 また、胃、膵臓の外科手術後の患者さんにおいても、総胆管結石、肝内結石が発生した場合、DBEを用いて内視鏡処置が可能となってきており、当院では2020年以降においても約130件施行しており、高い処置率を達成しています。
【カプセル内視鏡】
.jpg) カプセル内視鏡(CE)はイスラエルのGiven imaging社によって開発された検査法で、そのシステムは画像を撮影するカプセルと撮影した画像情報を受信するセンサーと画像を蓄積するデータレコーダーと画像を解析するワークステーションから成っています。カプセル本体を被検者に飲み込んでもらい腸管の蠕動運動を利用して前進します。レコーダー内のバッテリーは10時間で、この時間が検査時間となります。画像の解析は検査終了後にコンピューター上で再生して行うこととなります。生検や処置などは不可能です。
 DBE、CEはそれぞれ特徴があり、どちらの検査をどのような時に使用するかは議論の余地がありますが、病変検出率に有意な差はありませんので、検査の負担・苦痛を考えて、まずCEで病変を見つけてDBEで精密検査・処置を行うのが一般的です。 |