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タイトル | 腰痛を主訴とする大動脈疾患について |
日付 | 2010-08-17 |
内容 |
2010.8.16 腰痛を主訴とする大動脈疾患について
腰痛の原因は整形外科的疾患が多いのですが、時として急性大動脈解離や腹部大動脈瘤破裂などの命にかかわる大動脈疾患が発症していることがあります。これらの大動脈緊急疾患を見逃さないための秘訣を御紹介いたします。 秘訣は、常に大動脈疾患を疑い、必ず鑑別する“くせ”をつけておくことです。どの疾患にもあてはまることですが、最悪のケースを想定し、それを最初に鑑別することが大切です。大動脈緊急疾患の特徴は何でしょうか。まず、発症が“突然”である点です。これまで腰痛を自覚したことがない人が突然の腰痛を自覚したときは大動脈疾患を最初に疑う必要があります。さらに、その腰痛が冷や汗を伴うほど強いものである場合、大動脈緊急疾患の可能性が高くなります。また、出血による血圧低下が加わると気分不良を生じ、その場に倒れこんでしまうことがあります。このような症状を周囲の人が目撃すると、大変重篤な状態に映ります。これが大動脈緊急疾患に伴う腰痛の特徴です。腹部大動脈瘤破裂の場合はこの状態が持続することが多いのですが、大動脈解離の場合は救急車で病院に搬送される頃には症状が幾分か和らぎ、発症時の重篤感がなくなる場合があります。すると、搬送時に診察をする医師と発症時を見ている家族との間で患者の印象(重篤感)が異なり、ともすれば大動脈疾患を見逃してしまう恐れがあるので注意が必要です。 大動脈疾患を疑った場合は、造影CT検査を行うのが原則です。解離や動脈瘤の範囲、腹部主要分枝(腹腔動脈、上腸間膜動脈、腎動脈)との位置関係についての情報が、手術を行う際に大変重要になるからです。しかし、大動脈疾患はいつでも急変する可能性があります。CT室で急変して、蘇生術ができないようではいけません。CT検査を行う際は蘇生術の用意を行っておく必要があります。血行動態が安定しない場合は、救急室で超音波検査を行い、大動脈疾患の鑑別を行うこともありますが、手術に必要な情報が不十分となる可能性もあります。これはやむを得ないと思われます。
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