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がん診療連携拠点病院
がん(癌)とは…?
≪肺がんについて≫
最終更新日 平成20年12月15日 | ||||||
近年、肺癌の増加は著しく、各種治療にもかかわらず、癌死亡のなかで第一位を占めています。厚生労働省人口動態統計2005年度版によると、癌による死亡者数は年間約32万人、その中で肺癌による死亡者数は最も多く、約6万人となっています。 肺癌は、その細胞・組織形態および治療選択の点から大きく、非小細胞肺癌と小細胞肺癌に分類されます。診断のためには、顕微鏡下での癌細胞の証明と細胞・組織形態の同定が必要となります。実際には、喀痰、胸水、気管支内視鏡検査などで得られた検体を、病理検査に提出し(資格を有する臨床検査技師と病理医により顕微鏡下でのチェックを受けます)、確定診断が得られます。確定診断の後には、胸腹部CT検査、頭部MRI検査、骨シンチ検査などを行い、癌の拡がりを評価し、肺癌治療ガイドラインおよび全身状態(Performance Status: PS)に基づいて治療法(外科医による外科的切除、内科医による抗癌剤や分子標的治療薬による化学療法、放射線治療医による原発部位あるいは転移部の放射線療法)を選択し、提示いたします。このように当院では、呼吸器内科医、呼吸器外科医、放射線診断・治療医、病理医などが連携し、肺癌患者さんの診療を行っております。 | ||||||
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肺癌の確定診断のためには、癌細胞の採取が必要となります。多くの場合、経気道的なアプローチ(気管支内視鏡検査)で細胞の採取は可能ですが、胸膜直下(肺のすみっこ)に病巣がある場合や縦隔側(心臓、大血管に近いところ)に病巣がある場合には、気管支内視鏡検査で、細胞の採取ができないこともあります。胸膜直下に病巣がある場合には、CT撮影装置を利用し、経皮的に病巣部に針を刺し、細胞・組織を採取します(CTガイド下肺生検)。また、縦隔側に病巣がある場合には、消化管内視鏡医の協力のもと、経食道的なアプローチで、上部消化管内視鏡の先端に取り付けられた超音波装置を利用し、縦隔内の病巣を直接描出、可視下に細胞・組織を採取します(経食道的超音波内視鏡ガイド下穿刺・吸引細胞組織診: EUS-FNAB)。 | ||||||
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最近では、細胞障害性の薬剤(いわゆる抗癌剤)とは作用機序の異なる分子標的治療薬が肺癌治療に用いられるようになりました。分子標的治療薬は、癌細胞の増殖にかかわる分子を標的として阻害し、治療効果を得ようとするものであり、現在では2種類の薬が使用可能となっております。最近の各種研究によれば、これらの薬剤が標的としている上皮成長因子受容体(EGFR)に遺伝子変異がある場合に、癌の縮小効果が得られやすいことが分かってきました。当院では、平成20年1月から遺伝子変異検査の同意が得られた場合、気管支洗浄液あるいは胸水の病理検査後の残りを、EGFR遺伝子変異の有無を調べるための外注検査に提出しております。 | ||||||
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