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RSNA(北米放射線医学会)への挑戦
■カテゴリー:研修 初めまして、放射線科のTです。
今回、私は昨年12月、Radiological Society of North America (RSNA :北米放射線学会)と言う国際学会に参加し、発表してきました。
まず、はじめにRSNAの概要として、RSNAは毎年11月末頃から12月初めにかけて、約1週間にわたり米国イリノイ州シカゴで開催される世界最大規模の学会です。1915年に初回が開催されて、以後毎年開催されており、第99回を迎える今回は12月1日〜12月6日の日程で開催されました。会場となるMcCormick Placeは総面積:約204,600m2でMAZDAスタジアム4個分の広さもあり、世界各国から約6万人の放射線科医や放射線技師が参加しています。
今回、私の発表形式はScientific Papersで放射線医学および関連領域の新規性のある学術研究を口述発表という区分でした。発表7分、質疑応答3分の時間を与えられ、壇上に立ち、当然ながら、英語で発表するというものです。
発表内容は「CT Dose Reduction Potential and Image Quality Improvement with Model-Based Iterative Reconstruction using Autopsy Imaging : Evaluation of Image Noise and Dose Estimation with Different Noise Index」と言うタイトルです。
内容としては、我々、放射線に従事にしている者にとって、更なる放射線被曝の低減は永遠の目標でありますが、放射線量と画質は「トレードオフ」の関係にあります。トレードオフとは、一方を得れば、他方を失う関係の事です。
つまり、被曝を低減する為に過度に放射線量を抑えると、画質が著しく劣化し、検査そのものが意味をなさないという事です。今回の研究は、近年開発された画像再構成法を使用する事で、画質を担保しつつ、従来よりも被曝低減を可能とする事を実証し、実際に臨床に応用するというものです。
発表後、他国の参加者とディスカッションする事ができ、今後も被曝の低減は最重要目的である事は世界共通であると、再認識する事ができました。
今回、発表するにおいて、一番の問題は私の英語力でした。私は、残念ながら帰国子女でもなく、海外経験といえば日本語の通じるハワイと韓国のみでした。その為、一から英語の参考書を開き、インターネットの翻訳サイトを駆使し、多くの方の力を借り、抄録や原稿、スライドを作成しました。
たった1週間ですが、異国の文化を肌で感じる事ができ、とても新鮮でした。また外国の方とは自分の英語力な無さを痛感しながらも、片言の英語とジェスチャーと心で会話する事ができましたが、英語が喋れたら、もっと楽しめたと思いました。
残念ながら世界共通語は英語であり、日本人の英語力は諸外国に比べ決して高くありません。英語力が上がれば日本人も日本という国も、もっともっと世界で活躍できる可能性は広がると感じました。
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